「ピルを飲んでみたいけど、副作用が怖い」「太るって本当?」「血栓症になるの?」そんな不安を抱えていませんか?
結論から言います。低用量ピルの副作用はほとんどが飲み始めの一時的なもので、2〜3シート(2〜3ヶ月)で大半は消えます。国内臨床試験(955例)では、1シート目で38.7%あった副作用の発現率が、6シート目には12.7%、12シート目には8.7%まで下がっています。
参考:PMDA「トリキュラー錠 患者向医薬品ガイド」
この記事でわかること
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低用量ピルの主な副作用一覧!発現頻度は?
低用量ピルの副作用は、PMDA(医薬品医療機器総合機構)が公開しているトリキュラー錠の添付文書に詳細なデータが記載されています。955例中486例(50.9%)に何らかの副作用が認められましたが、その大半は軽度で一過性のものです。
| 副作用 | 頻度 | 補足 |
|---|---|---|
| 悪心(吐き気) | 29.4%(5%以上) | 最も多い副作用。飲み始めに多く、慣れると軽減 |
| 乳房緊満感 | 19.0%(5%以上) | 胸の張り。エストロゲンの作用によるもの |
| 頭痛 | 15.0%(5%以上) | 一時的なもの。前兆を伴う片頭痛は要注意 |
| 嘔吐 | 10.5%(5%以上) | 吐き気が強い場合は就寝前の服用で軽減できることがある |
| 下腹部痛 | 6.5%(5%以上) | 生理痛に似た痛み。通常は軽度 |
| 不正出血 | 5.2%(周期あたり) | 飲み始め1〜3シートで多い。継続服用で改善 |
| 浮腫・体重増加 | 1〜5%未満 | むくみが主。体脂肪の増加とは異なる |
| めまい・片頭痛 | 1〜5%未満 | 前兆(閃輝暗点)を伴う片頭痛は服用中止 |
| ざ瘡(ニキビ) | 1〜5%未満 | 第2世代で出やすい。第3世代では改善傾向 |
| 抑うつ・眠気 | 1%未満 | 気分の落ち込みが続く場合は医師に相談 |
| 血栓症 | 頻度不明(まれ) | 重大な副作用。下肢の痛み・突然の息切れは即受診 |
参考:PMDA「トリキュラー錠 患者向医薬品ガイド」/日経メディカル処方薬事典「トリキュラー錠28」
💬 読者の声:「50%以上に副作用って、めちゃくちゃ多くない?」
数字だけ見ると不安になりますが、「副作用が出た」の中身は大半が軽い吐き気や胸の張りで、日常生活に支障が出るレベルのものではありません。しかも飲み続けるうちに体がホルモンに慣れて消えていきます。次のセクションで、その「消えるまでの期間」を具体的に見ていきましょう。
副作用はいつから出ていつまで?初めの1〜3シートが山場
低用量ピルの副作用は「飲み始め」に集中し、シートを重ねるごとに減少していくことが臨床データで明らかになっています。
| 服用シート数 | 副作用発現率 |
|---|---|
| 1シート目 | 38.7% |
| 6シート目 | 12.7% |
| 12シート目 | 8.7% |
参考:PMDA トリキュラー錠添付文書 国内臨床試験成績(955例/13,943周期)
1シート目は約4割の人に何らかの症状が出ますが、半年後には約1割に、1年後には1割を切ります。つまり、最初の2〜3ヶ月を乗り越えれば、副作用はほとんど気にならなくなるケースが大多数です。
ただし、3シート(約3ヶ月)を過ぎても症状が改善しない場合は、ピルの種類が合っていない可能性があります。無理に我慢せず、処方元の医師に相談して別の薬への切り替えを検討しましょう。
「ピルで太る」は本当?ガイドラインと添付文書で検証
結論から言うと、OC・LEPガイドライン2020では低用量ピルの服用と体重増加の間に因果関係は認められないとされています。
「ピルで太った」という体感があるケースでは、以下のメカニズムが考えられます。
❶ むくみ(水分貯留):エストロゲンの作用で一時的にむくみやすくなります。添付文書では「浮腫・体重増加」は1〜5%未満と報告されています。これは体脂肪の増加ではなく、水分の貯留によるものです。通常は飲み始め1〜2シートで落ち着きます。
❷ 食欲の変化:黄体ホルモンの作用で食欲が増すことがあります。ただし、これはピルが直接体重を増やしているのではなく、食べる量が増えた結果です。
参考:日本産科婦人科学会/日本女性医学学会「OC・LEPガイドライン 2020年度版」
💬 読者の声:「でも実際2kg増えたんだけど」
2kg程度の増減はむくみの範囲内です。体脂肪計で体脂肪率に変化がなければ、むくみと考えてよいでしょう。むくみが気になる方は、第4世代のドロスピレノン配合ピル(ヤーズなど)が利尿作用を持つため、むくみが出にくい傾向があります。
最も注意すべき副作用「血栓症」リスクと症状を正しく知る
低用量ピルの副作用の中で、唯一「重大な副作用」として添付文書に記載されているのが血栓症です。頻度は「不明」とされていますが、海外のデータでは年間1万人あたり3〜9人(ピル非服用者は1〜5人)と報告されています。非常にまれですが、知っておくべき副作用です。
血栓症のリスクが高い人
添付文書では、以下に該当する方にはピルの処方ができない(禁忌)とされています。
- 35歳以上で1日15本以上の喫煙者
- 血栓症の既往歴がある方
- 前兆(閃輝暗点)を伴う片頭痛がある方
- 手術前4週間以内・手術後2週間以内の方
- BMIが30以上の高度肥満の方
こんな症状が出たらすぐ病院へ(ACHESの法則)
| 頭文字 | 症状 | 疑われる疾患 |
|---|---|---|
| A | 激しい腹痛(Abdominal pain) | 腸間膜静脈血栓症 |
| C | 激しい胸痛(Chest pain) | 肺塞栓症・心筋梗塞 |
| H | 激しい頭痛(Headache) | 脳血管障害 |
| E | 視野の異常(Eye problems) | 網膜血栓症 |
| S | ふくらはぎの痛み・むくみ(Severe leg pain) | 下肢静脈血栓症 |
参考:PMDA トリキュラー錠添付文書「重大な副作用」/OC・LEPガイドライン2020
上記の症状が1つでも出た場合は、ピルの服用をただちに中止し、すぐに医療機関を受診してください。「ピルを飲んでいる」ことを必ず医師に伝えることが大切です。
💬 読者の声:「血栓症って聞くと怖い。そもそもピルやめたほうがいい?」
リスクをゼロにはできませんが、正しく理解すれば過度に恐れる必要はありません。ピル非服用者でも年間1万人中1〜5人は血栓症になります。ピル服用者は3〜9人。一方、妊娠中は5〜20人、産後12週間は40〜65人です。つまり妊娠のほうが血栓リスクは圧倒的に高い。禁忌に該当しなければ、定期的な検診を受けながら安全に服用できます。
副作用が出たときの対処法
軽い吐き気がある場合
就寝前の服用に切り替えると、起きている間の吐き気を感じにくくなります。軽い食事と一緒に飲むのも効果的です。飲み始め2〜3シートで慣れることがほとんどですが、嘔吐が頻繁に起こる場合は別の薬を検討します。
不正出血が続く場合
飲み始め1〜3シートの不正出血は正常な反応です。PMDA添付文書にも「不正性器出血は投与継続中に消失する」と記載されています。3シートを超えても続く場合は、婦人科疾患の可能性も含めて医師に相談してください。
3ヶ月経っても改善しない場合
体質に合っていない可能性があります。世代や成分が異なるピルに変更することで改善するケースは多いです。たとえば吐き気が強いなら超低用量ピル(ヤーズ/フリウェルULD)に、ニキビが気になるなら第3世代(マーベロン/ファボワール)に切り替えるなどの選択肢があります。自己判断で中止せず、必ず医師に相談しましょう。
低用量ピルの種類ごとの特徴をもっと詳しく知りたい方はこちら。
副作用が少ないピルの選び方!世代・成分で何が変わる?
低用量ピルは世代(含まれる黄体ホルモンの種類)によって副作用の傾向が異なります。「副作用が少ないピル」は、あなたが気になる副作用の種類によって答えが変わります。
| 気になる症状 | おすすめの世代 | 代表的な薬剤 |
|---|---|---|
| 吐き気・頭痛を抑えたい | 超低用量ピル(第1/第4世代ULD) | フリウェルULD、ヤーズ |
| ニキビ・肌荒れを改善したい | 第3世代 | マーベロン、ファボワール |
| むくみを避けたい | 第4世代 | ヤーズ、ドロエチ |
| 不正出血を減らしたい | 第2世代(三相性) | トリキュラー、ラベルフィーユ |
| 生理痛を軽減したい | 第1世代 | フリウェルLD、ルナベルLD |
迷った場合は、まず処方実績が最も多い第2世代(トリキュラー/ラベルフィーユ)から始めて、副作用の出方を見ながら調整していくのが一般的なアプローチです。どの世代が合うかは個人差があるため、医師と相談しながら決めましょう。
各薬剤の詳しい特徴は以下の記事で解説しています。
低用量ピルの副作用に関するよくある質問
Q. ピルを飲むとがんになりやすくなりますか?
OC・LEPガイドライン2020によると、低用量ピルの服用により子宮体がん・卵巣がんのリスクはむしろ低下するとされています。一方、乳がんに関してはわずかにリスクが上がるとの報告がありますが、服用中止後にリスクは元に戻ります。定期的な乳房検診を受けることが推奨されています。
Q. ピルの副作用でうつになることはありますか?
添付文書では「抑うつ」は1%未満の頻度で報告されています。ホルモンバランスの変化により気分の落ち込みが生じることはありますが、重度のうつ症状が続く場合はピルの種類を変えるか、服用中止を検討する必要があります。気になる症状がある場合は、自己判断せず医師に相談してください。
Q. 副作用が怖いので低用量ではなく超低用量ピルにしたいのですが?
超低用量ピル(フリウェルULD・ヤーズなど)はエストロゲンの含有量がさらに少ないため、吐き気や頭痛などの副作用が出にくい傾向があります。ただし、超低用量ピルの多くはLEP(治療目的)であり、避妊を主目的とする場合は低用量ピル(OC)が適しています。目的に応じて医師と相談のうえ選択してください。
Q. 副作用が出たらすぐにピルをやめるべきですか?
ACHESの症状(激しい腹痛・胸痛・頭痛・視野異常・ふくらはぎの痛み)が出た場合は即座に中止して受診してください。それ以外の軽い吐き気や不正出血は、2〜3シート飲み続けることで改善することがほとんどです。自己判断で急に中止すると不正出血が起こることがあるため、中止する場合も医師に相談することをおすすめします。
まとめ 副作用は「知っておくこと」で怖くなくなる
低用量ピルの副作用について、この記事のポイントをまとめます。
- 副作用の大半は吐き気・胸の張り・頭痛などの軽度なもの。飲み始めに集中し、2〜3シートで大半が消える
- 1シート目の副作用発現率38.7%→12シート目には8.7%まで低下する
- 「ピルで太る」は医学的に因果関係なし。むくみ(水分貯留)が原因のことが多い
- 血栓症は唯一の重大な副作用。ただし頻度は非常にまれ(年間1万人中3〜9人)。妊娠中のほうがリスクは高い
- ACHESの症状が出たら即座にピルを中止して受診する
- 3シート過ぎても改善しなければ、別の世代・成分のピルへの変更を検討する
副作用が心配で飲み始められないという方は、まず婦人科やオンライン診療で医師に相談してみてください。あなたの体質やライフスタイルに合ったピルを一緒に選ぶことができます。
※この記事は医療情報を提供するものであり、特定の医療行為を推奨するものではありません。ピルの服用にあたっては、必ず医師に相談してください。
※アフターピルの処方には医師の診察が必要です。アフターピルは自由診療です。低用量ピルはOC(避妊目的)が自由診療、LEP(治療目的)が保険適用です。